【アメリカ】ベーシックエコノミーについてまとめてみた【UA/DL/AA】
こんにちは〜
昨年から今年にかけてアメリカの大手航空会社、ユナイテッド航空、アメリカン航空、デルタ航空がベーシックエコノミー(basic economy)という新たな運賃を導入しました。
今回はそれについて解説したいと思います。
ベーシックエコノミーとは
アメリカン、ユナイテッド、デルタの大手3社はフルサービスキャリア(FSC)であり、国際線であれば機内食、飲み物、荷物の預入などが無料でできます。
アメリカの国内線では、荷物の預入は有料ですが、LCCとは違って小さいスーツケースの持ち込みや、事前座席指定が無料でできます。
今回導入されたベーシックエコノミーは、それらフルサービスキャリアの特典にいくつか制限を加えることで、FSCに安く乗れるというとにかく安く乗りたい人向けの新しい運賃です。
三社共通の制限
事前座席指定不可
ベーシックエコノミーでは事前に座席指定をすることができず、チェックイン時に自動的に座席が割り振られます。そのため友達同士、家族同士で予約をしていても基本的には考慮されず、席が離れる可能性が高いです。
フライトの変更、払い戻し不可
この3社では上級会員は無料、その他は有料で同日フライトへの変更が可能ですが、ベーシックエコノミーではできません。
無料/有料アップグレード不可
アメリカの航空会社は上級会員向けに無料アップグレードや、誰でも申し込める有料のアップグレードがありますが、たとえ上級会員であってもベーシックエコノミーではそれができなくなります。
travel-and-study.hatenablog.com
上級会員でも"足元の広い座席"指定不可
ユナイテッドの「エコノミープラス」デルタの「コンフォートプラス」アメリカンの「メインキャビンエクストラ」などの"足元の広い座席"は上級会員であれば無料で予約、利用ができますが、ベーシックエコノミーでは会員ランクに関わらず利用できません。
一番最後に搭乗
飛行機に搭乗する際にグループ分けがされて、グループ1の人から順に搭乗していくのですがベーシックエコノミー利用者は一番最後の搭乗となります。最後に乗ると頭上の荷物入れが自分の席からとても遠いところしか空いていなかったりします。
航空会社による違い
このベーシックエコノミーは航空会社によって以下のように少しづつ違いがあります。
デルタ航空 Delta
- 手荷物の持ち込み、頭上の棚が無料で利用可能
- 上級会員であっても優先搭乗不可
- 特典マイル、会員マイルが普通に貯まる
ユナイテッド航空 United
- 手荷物持ち込み不可(前の座席の下に入る手回り品のみ可)
- マイレージプラス上級会員とその同伴者、スターアライアンスゴールド会員は手荷物の持ち込みと、頭上の荷物入れの利用が無料
- 特会員資格マイル(PQM)、会員資格区間(PQS)が貯まらない
アメリカン航空 American
- 手荷物持ち込み不可(前の座席の下に入る手回り品のみ可)
- 13歳以下の子供は親と隣同士になるよう考慮される
- 出発48時間前から有料で座席指定が可能
- 上級会員は優先搭乗、手荷物の持ち込みなどが無料
- 会員資格マイル(EQM)、会員資格区間(EQS)は通常の50%のみ貯まる
適用区間
ベーシックエコノミーはまだ始まったばかりで、現在は限られた区間でのみ適応となっています。しかし今後より多くの区間で適応となる可能性が高いです。
(2017.3.17現在)
ユナイテッド航空 United
ミネアポリス発着
シカゴ(ORD)、デンバー(DEN)、ヒューストン(IAH)、ニューアーク(NWR)、ロサンゼルス(LAX)、サンフランシスコ(SFO)、ワシントンDC(IAD)
アメリカン航空 American
フィラデルフィア発着
ニューオーリンズ(MSY)、シャーロット(CLT)、マイアミ(MIA)、ダラス(DFW)、フォートローダーデール(FLL)
マイアミ発着
ニューオーリンズ(MSY)、タンパ(TPA)
ダラス発着
ボルティモア(BWI)、タンパ(TPA)
その他
オーランド(MCO)―シャーロット(CLT)
デルタ Delta
不明。限られた区間のみであることは確かですが、区間は明記されていませんでした。
まとめ
このようにアメリカ大手3社はLCCに対抗するためにベーシックエコノミーの導入を進めています。区間がどんどん拡大し、もしかしたら国際線でも適応となるかもしれません。また、始まったばかりで制度の変更等があるかもしれないので、利用する際はご自身で一度確認をお願いします。
余談ですが、ユナイテッド航空のとある区間を見ていたところ、ベーシックエコノミー導入前後で最低運賃が同じだったので、実質値上げかもしれません(笑)
以上!!